治療の鍼について 師走
2021.11.26更新
11月も終わりに近づき、冬の寒さが本格化しそうな雰囲気ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
体調管理に鍼灸、マッサージという方も多くいらっしゃることでしょう。
今回はそんな治療に用いる鍼のことを紹介したいと思います。
上の写真のように箱入りで、一本ずつが個包装になっています。
患者さんごとに使い捨てていきますので、衛生的です。
写真の鍼のメーカーは静岡にある「セイリン株式会社」。海外にもシェアをもつ企業です。
包装をはずして取り出したのが上の写真です。透明な筒をガイドに人体に打ちます。
写真のものは直径が0.18mmのもの。髪の毛が0.05mm~0.15mmと言われているので、
髪の毛よりやや太いくらいのものです。
そして、この人体に打たれるワイヤー部分の先にはシリコンによるコーティングが施されています。
これによって、打つ時の抵抗が減り、痛みが出にくくなります。
本来外科用のメスなど人体に入る医療器具はシリコンでコーティングすることが決まっているそうです。
治療用の鍼にはその決まりは適用されてはいないものの、同社の鍼にはそのような処置が施されているのです。
もちろん他社製の鍼もそれぞれに工夫が施されており、用途によって使い分けています。
シリコンコーティングがない鍼はむしろ皮膚の表面に刺激を与えやすくなりますから、治療的な反応を起こしやすい、ということもあります。私自身は皮膚表面の刺激はシリコンのない鍼で、深い筋肉のコリなどへはシリコンコーティングの鍼でという使い分けをしています。
鍼と言ってもこのような工夫がつまっています。鍼は患者さんご自身の身体に使われるものですから、施術を受ける際にはそんなことに思いを馳せるのも良いかもしれません。
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